建設業者の99%は中小企業
日本には数多くの建設会社がありますが、そのほとんどが、資本金5千万円未満の中小企業です。
超高層ビルや東京湾アクアライン、ランドマークタワーといった有名建築物の巨大な工事は大手ゼネコンが受注しています。
しかし、建設現場で働く技術者の多くは、それぞれの専門技術を持った中小企業の職人達です。
中には個人事業主として専門の持ち場の工事を請負っている建設業者も少なくありません。
それぞれの業者が得意分野を活かして、建設工事にあたっています。
そのような業者は大手ゼネコンから工事を下請けで受注して働いています。
このように巨大工事を完成させるために多くの中小企業が互いに協力しています。
工事には土木、左官、電気、管工事、水道工事など数えればきりがないほど多くの分野の専門技術が必要です。
それぞれの専門技術者の力を借りなければ到底、完成させることが出来ないのです。
実際に大手ゼネコンだけでは完成させるのが難しい専門工事もたくさんあるので、中小企業の力を結集して工事を完成させるのです。
中小の建設会社は、独自の技術を持ち、それぞれの特性を活かして工事に協力します。
巨大工事だけでなく、小さな工事など様々な現場で働いている職人達の経験は大手にも負けないほど重要なものなのです。
このような建設工事の成り立ちを考えると、日本に多くの中小企業の建設会社がある理由がわかります。
個別の建設技術を磨くには、小規模で何年も時間をかけて少しずつ成長してきた会社のほうが技術力が勝る場合もあります。
このような多くの会社の技術力の結集が大きな工事を完成させます。
建設業許可の種類も大半は、「知事許可」の「一般建設業」です。
下請け専門の業者や小規模の工事を受注している会社の多くは、このような形で建設会社を経営しています。
建設会社同士はライバルというよりも、同じ現場で働く仕事仲間という意味合いの方が大きいのかもしれません。
それぞれの専門技術を磨く事が、他の建設工事を助ける事になるので、お互いが専門技術を磨く事で建設業界全体の底上げにもなります。
自分一人では関わることが出来ない巨大な工事も他の建設会社の力を借りることで、自分の会社の特性も役立てる事が出来るのです。
また、1つの会社だけでは完成させることが出来ない工事も他の建設会社の力を借りることで、完成させることが出来ます。
多くの会社が協力しあって、建設業界を発展させていくことが出来るのが、建設業の良いところかもしれません。